がん予防•生活習慣の見直しについて
日本では毎年、たくさんの人ががんになっており、日本人の2人に1人は一生のうちに何らかのがんにかかると言われています。すべての人にとってがんは身近な病気です。がんの発生は生活習慣と深いかかわりがあるので、規則的正しい生活習慣へと改善していくことががん予防には重要です。
日本人におけるがんの原因
国立がん研究センターの統計によると日本人のがんの中で、男性は43.4%、女性は25.3%が生活習慣や感染が原因でがんになっていると考えられています。
ここにあげた生活習慣や感染とは、以下が原因でがんになったと考えられます。
・喫煙(男性23.6%、女性4.9%)
・感染(男性18.1%、女性14.7%)
・飲酒(男性8.3%、女性3.5%)
・塩分摂取(男性3.0%、女性1.6%)
・過体重、肥満(男性1.0%、女性1.0%)
・運動不足(男性1.0%、女性1.6%)
・野菜摂取不足(男性0.3%、女性0.1%)
・果物摂取不足(男性0.1%、女性0.0%)
・全体(男性43.4%、女性25.3%)
※グラフ中の項目「全体」は、複数のリスク要因が組み合わさってがんになった場合を調整しているため、各項目の単純合計値ではありません。
※2022年4月のデータになります。
(https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/evidence_based.html)
がんになりにくい体をつくるためのポイント
①禁煙/受動喫煙を避ける
たばこは、自分が吸っていても、他人の煙を吸う受動喫煙でもがんのリスクが高まると言われています。ご自身の健康やがん予防のためにも禁煙を心がけましょう。
②お酒を控えるお酒の飲みすぎはがんのリスクを高めると考えられています。量に気をつけてお酒を楽しむようにしましょう。
一日の飲酒量の目安ビール:一日大瓶1本程度 焼酎:原液で1合の2/3 ワイン:グラス2杯程度
③食生活に気をつける
塩分のとりすぎに注意、野菜や果物をしっかり摂る、熱い飲み物・食べ物は冷ましてから
普段から塩分を摂りすぎたり、好きな物を多く食べて野菜不足にならないように食生活を見直し、減塩やバランスの良い食事を心がけましょう。
④身体を動かす
適度な運動はがん予防だけでなく生活習慣病予防の効果もあります。18歳~64歳の身体活動について”歩行またはそれと同等以上の身体活動を毎日60分行うこと”、それに加え”息が弾み汗をかく程度の運動を毎週60分行うこと”を推奨しています。短時間で過激な運動を行うのではなく、適度な運動を日々継続的に続けていくことが大切です。
⑤適正体重を維持する
計算方法と適正値は以下の通りとされています。自分の適正値を把握し、痩せすぎや太りすぎにならないよう注意しましょう。
男性:21.0~26.9 女性:21.0~24.9BMI値=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
まとめ
実際に、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動」「適正体重の維持」の5つの改善可能な生活習慣をしっかり押さえて、「がんになりにくい体」をつくりあげましょう。
参考サイト:[出典]国立がん研究センター科学的根拠に基づくがん予防